セント・アンドリューってどんな人?

セント・アンドリューがスコットランドの守護聖人っていうのは知っているけど、どんな人だったのだろう?聖人って呼ばれるなんて、何をした人なんだろう?どうしてスコットランドの守護聖人になったんだろう?

今年のセント・アンドリュース・デーのお祝いを楽しみに、彼の人生や業績、スコットランドだけでなく世界の人々にとっても魅力的なキャラクターを少し覗いてみましょう。

セント・アンドリューはスコットランドで千年以上にわたって祝福され、祝祭の歴史は西暦1000年まで遡ります。しかし、スコットランドの守護聖人となったのは、アーブロース宣言の締結によりスコットランドの独立が宣言された1320年のことでした。それ以来、セント・アンドリューはスコットランドの様々なものに関連付けられるようになりました。スコットランドの旗であるセント・アンドリュース・クロスは、彼を称えて選ばれました。また、古代の町セント・アンドリュースは、彼の終焉の地という説から名付けられました。

非常に多くの関連性を持つセント・アンドリューがスコットランドにとって、いかに重要な存在になったのかを探ってみましょう。答えは驚くほどシンプルで、国内外のスコットランド人に見られる最も顕著な特徴のいくつかに要約しています。彼の聖人としての特徴に着目してみましょう。

受け継がれる精神

スコットランドを訪れた誰もが彼の精神が今も生き続けていることを確信するほど、今日に至るまで数千年もの間、セント・アンドリューとスコットランドは共に歩んできました。あなたが道に迷っても、必ず快く正しい道を示してくれる人が現れます。実際、スコットランドの非常に温かい歓迎と親しみやすさは世界中で知られています。これは、訪れた人々が何度も足を運んでくる理由の一つです。

スコットランドの恵まれない人々を支援したいという願望は、スコットランド中の成功している多くの社会的企業で大切にされています。前例のないような方法で慈善活動を開拓しているソーシャル・バイト社(寄付を募り、スコットランドに住む経済的に弱い立場の人に、食事や清潔な生活必需品を供給する会社)のような企業の驚くべき成功は良い例です。スコットランドには5,600を超える社会的企業があり、毎年約300の新しい企業が設立されている為、ソーシャル・バイト社が珍しい例ではありません。こういった素晴らしい企業は、ビジネスを行うための倫理的で持続可能な方法を用いて、より公正な世界の構築に取り組むことに専念しています。

セント・アンドリュース・デーの普及

セント・アンドリュース・デーの祭典が定着したのは、1320年にセント・アンドリューがスコットランドの守護聖人になって久しく経つ、18世紀のことでした。さらに驚くことに、11月30日をセント・アンドリュース・デーとして祝うという伝統は、スコットランドではなく、スコットランドのルーツや絆を大切にするアメリカに駐在しているスコットランド人のグループによって始められたのでした。全てのことの始まりは、1729年にサウス・カロライナにスコットランドからの裕福な移民のグループによって、「セント・アンドリュース・チャールストン・協会」が創設されたことでした。実際、この協会は、そのタイプのスコットランドの協会としては世界で最も古いものでした。その地域の孤児や未亡人を支援する彼らの活動によって、協会は有名になりました。

その後の1756年に、今度はニュー・ヨークで設立された同様の協会「ニューヨークのセント・アンドリュース・協会」は、ニュー・ヨークで登録された最古の慈善団体であり、貧困や苦悩をかかえる人々を救おうとしていたスコットランド人によって設立されました。地球の遥か彼方に移住していったスコットランド人達によって、世界中にセント・アンドリュース協会の種は世界中に蒔かれたのでした。

最近では、セント・アンドリュース・デーはスコットランド人にとって、ますます特別な日となり、冬の3大イベントの一つになっています。毎年11月30日にスコットランドの冬祭りが始まり、全国の人々が集まりセント・アンドリューを祝福し楽しい時間を過ごします。通常、ダンスや音楽、食事や飲み物などスコットランドの文化の祭典が催され、パーティーは冬の寒い夜遅くまで続きます。